金曜日よりの使者

今年の『あかいやねMUSIC CAMP』もいっぱいいっぱい遊んで、内容もとてもとても充実の『あかいやね』らしい『あかいやね』になりました。
集まってくれたお客さん、参加者の皆様、スタッフの皆様に深い感謝とリスペクト!

個人的な今年の珍プレーは、いつも飲み会で最後に流れ着く『喜久』(キク)というお店で携帯を忘れたことだった。

『喜久』に行くのは大概は打ち上げの二次会か三次会で、したたかに酔っていて、建設的な話は全くせずに、ひたすらふざけている、、、気がする。
翌日は喋り過ぎて声が枯れてるか、笑いすぎで顔が筋肉痛かどちらかが多い。

ほんと居心地の酔い店で、我々はいつも座敷に陣取ってわいわいと、笑いが絶えない宴を繰り広げている。
店には猫もいて、たまに座敷にやって来て、座ってる周りをうろうろしたりとても和む。

カウンターのほうはあまりに雑然と物が積まれているので、初めて来た人は大体びっくりする。でも店の全貌が酒の効能と、その雑然さのおかげで曖昧にしか記憶できない。
うる覚えながらも、その雑然とした雰囲気が『グレムリン』という映画の最初のシーン、香港の路地裏の怪しい骨董屋でギズモ(グレムリンというかわいい顔のモンスター)に会う、あの店の雰囲気に似てる。
そんなことより何より言いたいのは、喜久は家族3人でやってるんだけど、ほんとみんなめちゃめちゃ親切。やさしい。これぞ底抜けのやさしさ!

マスターの風貌も、もう何歳なのかわからないミステリアスな皺とクリっとしたやさしい目で独特の雰囲気を漂わしている。
「わしは若い頃、上海の租界で大魔術師ヤスダと呼ばれて上海で知らない者はいなかったっち」と言われても、「やっぱりそうだったんだ、、」と、合点がいく感じといったらわかるだろうか。

次男もまた、親切の上に優しい男で、いつも酔った我々をホテルまで車で送ってくれる。
めんどくさい酔っぱらいの我々なんて、外にほりだしときゃいいものを、何時だろうが懇切丁寧に送ってくれる。
ホテルに帰る途中で寄ってもらったコンビニで飲み物を買おうとすると、その代金も払おうとする。驚!
いやいや、それは大丈夫です。と丁寧にお断りしても、いやいやそれは、といってレジでお金をさっと払ってしまう。驚!
なんというか、お世話になりっぱなし。
というか、知り合って12年間いつもお世話になりっぱなし。w
どうやってお返しをしたらいいのか。。
でも、「もてなす」とはきっとそういう見返りを求めるシーソーゲームではないのだ。
そういうことを次男は行動をもって教えてくれる。
たとえ相手がふざけた酔っぱらいであってもその誠意がゆらぐことはないのだ。
そして車を降りた僕は深い感謝の気持ちを抱きつつ自分の部屋へ帰っていったのだが、、

部屋に入ってポケットをまさぐる。

携帯がないざんす〜泣

あ、う〜〜〜ん、と2秒程熟孝すると、歩いて店に戻ることにした。
車で送ってもらった道をまたふらふらと歩いて戻った。

店に戻ると、店仕舞いしようとしていたマスター達も驚いた顔。
コイツまだ呑み足りないのか!?と思ったのかもしれない。
で、携帯を忘れてきたことを告げる。
ちょうど携帯の電池が切れてかけていたので、店のどこかのコンセントに挿したはずだけどみつからない。
店の電話からかけても鳴ってるけど音は聴こえない。
そのうちいよいよ電池がなくなったのか、すぐに留守電になるようになった。
う〜ん、やっぱり部屋に持って帰ってきたたのかなぁと、だんだん自信がなくなってきたのと、もう時間も遅いし店に迷惑だなと思って帰ることに。

そうすると、また次男がホテルまで送ってくれるという。
さすがにもう大丈夫ですと、言ったが次男はやっぱり送ってくれた。
そのうえ、ホテルの部屋に一緒に行って携帯があるかどうかを確認までしてくれた。
でもやっぱり見つからず、、、
ほんとに残念そうな表情の次男を、僕は自分がふがいない気持ちで見送ったのだった。

そして翌日、あかいやねMUSIC CAMPで1日中、充実のワークショップ。
そして親睦会会場へ向かう途中で、開店準備中の喜久へ。
昼にスタッフに問い合わせてもらった時は、やはり店には見当たらないとのことだったけど、なんとか記憶を頼りに探してみようと意気込んで向かった。

着いてみるとマスターが目をクリクリさせて笑いながら今さっき携帯が見つかったという。
なんと、店の看板の横の植え込みのサボテンの上にポカンと載っかってたらしい。

どうやら、帰りに送ってもらう車を店の前で待ってる時にサボテンの上に置いて忘れていった。みたい。。
あと、店の光る看板のコンセントを抜いて、勝手にも自分の携帯を充電しようとしたんではないかという、、説もあったり。

そんな人騒がせな酔っ払いを笑って許してくれたばかりか、「なんか呑んでいけ!」とカラカラと笑いながら勧めてくれるマスター。
車がそこで待ってるから行くと言うと、缶コーヒーにイチゴ味のミネラルウォーターにクッキーまで持たせてもらって店を出た。
うーーん、ほんと、じ〜んとくる優しさ。
ありがとうございました。
お世話になりました!

そして翌日のホールでのライブも大成功で、みんなええ顔で打ち上げ会場へ。
そこでしっかり盛り上がってからの二次会はやはり喜久。
でも満員で入れず、向かった先は長男が暖簾分けしたニュー喜久のほうへ。
こちらの長男もやはり「おもてなし」精神のサラブレッド、めっちゃ楽しましてくれる仕掛けがこっちの店にはいろいろ仕込んである。
すっかり楽しませてもらいました。
ありがとう。

こんなサイドストーリーと同時進行しつつ、今年の『あかいやねMUSIC CAMP』は、ええかっこ抜きにして感謝の気持ち溢れる時間でございました!
一緒に笑ってくれた皆様ありがとうございました。
また来年、あかいやねでお会いしましょう〜♪